RoShi Pedals”R”ファZZ

産地直送・沖縄発のマニアックペダル

「RoShi Pedals」というエフェクターメーカーをご存知だろうか。

わざわざ、このサイトを見つけ読んでくれている猛者ならば、恐らく存在を知り何かしらのアクションを起こしているかと思います。

私自身も、ほんの数ヶ月前に知ったばかりだが、SNS上でも多くの人が投稿しており

再生産をかけるたびに売り切れている。沖縄県産のエフェクター。

今回は、RoShi Pedalsが所有する74年製のラムズヘッドを元に作られた

「”R”ファZZ(’74RAMS)を解剖していきたいと思います。

RoShi Pedalsとは

沖縄県に拠点を置くエフェクターブランド。2019年7月頃からSNSを開始しているのでも興業も近い時期かと思われる。

今回ご紹介する「”R”ファZZ」の他に日本版BIG MUFFで知られる、ELK BIG MUFF SUSTAINAR を徹底的に細部を測定。同じく完全再現を目指したモデル「ELF ファZZ」などを発表している。こちらは、ラムズというよりトライアングル期をモデルにしてるのでサウンドも変わってくる。その再現度の高さから、世界のBIG MUFF愛好家にもその名が認知され始め、最近では海外のサイト「Joe’s Pedals」でも、取扱が始まるなどペダルの質の高さを裏付けるように人気を集めている。

今後は

・オリジナルファzzの開発に着手

・他のモデルの完全再現

どちらに進んでも楽しみなブランドである。

付属品・仕様

箱、説明書、保証書、緩衝材

付属品は至ってシンプル。取扱説明書に大まかなサウンドの方向性と、使用パーツの仕様についての記載がありました。パーツについては品番などはシークレットにしているものの、製作者の拘りが随所に散りばめられているのが感じられとてもワクワクしました。一つ一つ選別して、自分の理想のペダルを作り上げるその精神力には感服いたします。

最近ではSNSの呟きであったり、ブランドのインタビュー記事など製作者の意図に触れる機会が増えてきてますよね。それはとてもいい事だと思います。製作者がどのような気持ちで一台一台に向き合っているのか、0から1を生み出すものの苦労。もしくは1を1にする努力。それはプレイヤーにも同じことが言えるのでは無いでしょうか。

「理想のサウンドの追求」この利害が一致する限り、この両者が感化される部分は少なく無いと思います。

故に、ブランドによって熱狂的なファンがいたり支持されるのも納得します。世界に数少ない同士となりうる存在なのだから。

おっと、少し話がそれましたが次は箱を見ていただきたい。

箱には、ペダルのデザインと同じ物が描かれています。「made in Okinawa Japan」には故郷への強い愛が感じられますね。ファZZの文字もユニークです。以前Twitterで、「『Fuzz』を定義づけているは『zz』の部分だから、Fuはカタカナの表記でも通じるのでは」という投稿を見ました。捉われすぎない柔軟な発想ですね。上下のギザギザのデザインはELK BIG MUFF SUSTAINAR を意識している物だと思われます。

では、ぐるっと見ていただきましょう。

シルクスクリーンの感じが温かいです。手作業で行っているとのことなので、一台一台違った顔があるかもしれませんね。

ここまでご覧いただいた方は、既にこのペダルへの興味がかなり湧いてきている頃かと思います。いえ、元からでしょうか。

人間には、「確証バイアス」という心理作用がありまして自分を正当化するための情報を集めるのだそうです。このページを見てくださっているあなたも、きっと他サイトも閲覧の末ここまで辿り着いていらっしゃるはず。だから、間違いなくその状態です。しかし、私は止めません。安心してあと少しの勇気をここから得てください。そして、その勇気を使うべき場所をあなたは知っているはずです。

ラムズヘッドをモチーフにしているとのことなので、もともと描かれている電源スイッチのon off もデザインされていました。

しかし、先程の全体図を見ていただいてお気づきかと思うが、電源スイッチはついていない。ラムズを意識したおしゃれみたいなものかと。

“R”ファZZは、トゥルーバイパス仕様でDC9V(センターマイナス)と電池駆動も可能。筐体もBIGMUFFを一回り小さくしたようなデザインとなっていて前回ご紹介したOrganic Sounds The Triangleとほぼ同じサイズで、ボードにも組み込みやすい。

また、このペダル意図的がどうかはわかりませんが

随所に、沖縄を感じさせる仕様になっていると私は感じました。

裏面

例えば、このSide&Backに巻かれたパープルトーレックス。

深みのある色で、肌触りはツルツルしているタイプ。某タルトを想像しました。

次に、緩衝材です。

良くあるのはプチプチとか白いワタワタとか、筐体を守ることができれば良いのであまり意識されていないように思えますが

RoShi Pedalsは、そこもちゃんと気を使ってます。すごくポップですね。このカラーの組み合わせは斬新でした。

最後にLED。

ターコイズの光が宝石のように輝き、沖縄の海を連想させるみたいで個人的にこのエフェクターの見た目で一番気に入ってます。

“R”ファZZを傍に置いてそっと目を閉じるだけでも大らかな気持ちになれる気がします。

※沖縄には行ったことはないので全てイメージです。

そして、いよいよ基盤です。

全面のネジを外しまして

どどんと。気持ちがハンダにまで乗っているような基板でしたのでTwitterにもちょっとアップしました。

製作者の熱意を感じます。細かな細工が至る所に。

これは、本当にご自身の目で確かめて頂きたい。私の拙い写真でも何か感じ取っていただければ幸いです。配線がカラフルでとてもかわいいです。

レイアウト内にも”74RAMS”の文字が
トランジスタには、日本製のヴィンテージ。見た目はFS36999のミニチュア版のような外見で、脚は金色でとてもキュート。

音の心臓部であるトランジスタはシークレット。コンデンサーやハンダ、音に濃く影響するジャックやフットスイッチ部分はビンテージ、電解コンデンサーは性能問題が発生する可能性を危惧し現行品のものと使い分けをされていました。欲しい抵抗値を持った物がなかなか手に入らないということで、抵抗値を二つ同じ箇所に抱き合わせるような形で繋いでいます。September soundのペダルでもそういったものを見かけたので、割とあることなんでしょうか。自身の所有しているペダルや借りているものの写真を取っていた中にSeptember soundのペダルもあったので、参考にしている部分もあるのかもしれませんね。

“RF”と書いてありRファZZの略の意かと思います。

特にサウンド面にはこだわりを持っているとのことで、SNSで元になったモデルとの比較デモ演奏をされていましたが、フィードバック音もほぼ再現されていて相当こだわり抜いている一台だと感じます。

製作者のペダルに対する熱意がそのままダイレクトに伝わってくるような、機材はお酒の肴にぴったりですね。

サウンドチェック

それでは、サウンドチェックをしていきたいと思います。

ノブに関しては、BIGMUFFと同じ構成。ただ、今回はサウンドを重視したためを横一列に並べたラムズヘッドのような配列ではなくなっている。どちらかというとトライアングル期のような三角形の形になっている。ある意味では、他のラムズ系ペダルとの差別化を図れるとは思うが賛否は分かれる部分ではあるだろう。

サウンドは、ローミッドが濃厚なファzzですね。前期と一口に言っても、同じく前期を意識したモデルRUM COKE MUFF Bluever.とは違いますね。こちらの方が、ミッドが詰まってるような感じがします。サウンドのうねりも強く、大きめの音で鳴らすと低音で揺れる感じ。そして、説明書にも記載があるように独特な毛羽立ちがあり、タッチが崩れないのが良いと思いました。個人的には、TONEはあまりジリジリさせず11時くらい、SUSTAINは2時くらいの方向のサウンドが好みのサウンドでした。単体でも十分にサスティーンが伸びますが、前段にTS系のエフェクターをブーストさせてもかなり良いかと。MUFF系のペダルをそう言った使い方をすることが私は多いです。

ファzzってピーキーであったり、ただ爆音でゴーゴー言わせてるようなイメージが持たれがちですが、そうではないです。良いファズほど、ピッキングのニュアンスとヴォリュームへの反応が良く、ふつふつとした感情の些細な変化に寄り添ってくれるような世話好きなやつなんです。そして、本当にうまいギタリストほど足元にはファzzを携えているような気がします。

総じて、ヴァーサタイル=万能とも呼ばれるFS36999/White canを搭載した74年製のアタリ個体をモデルにしてることもあって扱い易いペダルで、これがファーストMUFFとして初めての一台にしてみても良いと思います。こういった質の高いクローンペダルに触れると、本物はどんなサウンドなのかとか、他のクローンはどうなんだろうとか興味が湧いてきますよね。そうしてどんどんサウンドを追求して欲しいですね。

私自身もまだまだ模索できる一台なので今後使うのが楽しみです。

現在の入手経路

RoShi Pedals商品は、現在も購入可能。(2021年2月17日現在)

公式サイトから直接購入も可能。取扱の楽器店も増えてきていて

デジマートやTwitterなどをSNSを中心にチェックしていれば情報を手に入れられるだろう。

ただ、前述した通り一台一台手作業で作られているため一度の生産ロット数は少ない。

いつ入荷の知らせが来ても良いように懐の準備をしておく必要はあると思います。

まとめ

今回は”R”ファZZについてまとめてみました!

去年から2021年はラムズだ!と意気込んで色々試そうと(丑年ですが)思ってました。

RoShi Pedalsは存在を知ってからずっと狙っていて、生産数も少ないのでタイミングも重要だなーと思ってた矢先

再販のアナウンスが入ったのですぐ買いました。ラムズは個体差が結構あると聞いていたので

各ブランドそれぞれサウンドが違って面白いです。まだまだ研究します。

このサイトも、だいぶファZZに偏ってきましたね笑

まだまだ、書きたいものはあるので更新していきます!

この記事で、一番拘ったところはFuzzをファzzと書くことです。笑

最後までご覧いただきありがとうございました!

ではまた。

エフェクターのことを想うと夜も眠れません。 自分の好きな機材を好きなだけ紹介していきます。 何かの参考になれば幸いです。 いつもギターはJaguarを使ってます。 サウンドサンプルも基本的にJaguarです。
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RoShi Pedals”R”ファZZ」への3件のフィードバック

  1. RoShi Pedalsです。
    とても丁寧に紹介して頂きまして、ありがとうございます!
    私も一台買おうかと思うほどの素晴らしい内容でした(笑
    末長くご愛用して頂ければ幸いです。

    1. コメントありがとうございます!
      こちらこそ素敵なエフェクターをお譲りいただき本当にありがとうございます。今後の活動も楽しみにしております。

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