Electro-Harmonix BIGMUFF π Civil War (GRAY & Navy)

ロシア製BIGMUFF 歴戦を潜り抜けてきた武神

1984年に一度倒産したElectro Harmonix社。 その後、ロシアにてSOVTECという名義の会社を立ち上げ、発売された初のロシア製のBigmuff.それがCivil war である。

カラーリングの配色が、内戦(南北戦争)時の軍服を思わせることから「Civil war」の愛称がついた。

デヴィット・ギルモアや、サーストン・ムーアなど名だたるアーティストも愛用しており

クリーミーなサスティーンは、Civil war ならではだと思う。

現在ではオリジナルは希少なため、あまり市場でも見られないが多くのペダルブランドから

コピーモデルが発表されている未だに人気の高い機種でもある。

今回は、Electro Harmonix BIGMUFF π Civil War (GRAY & BLUE) 解剖していく。

付属品・仕様

木箱

付属品は、木箱。きっと部屋に友人などを招き入れ、この箱が置いてあったら何かいけないものかと勘違いしてしまわれるのは間違い無いだろう。そういった部分にもロマンを感じます。基本的に本体のみが多いモデルですが、木箱がついていると価値もグッと上がりますね。

Flying teapotのRUMCOKEMUFFも木箱に入っておりましたが、ここら辺を踏襲しているのでは無いかなと思います。

1992年頃からCivil war の 販売を開始しており、前身となったレッド・アーミーと呼ばれる同じくBIGMUFFの回路を元にした個体には、SOVTEKのブランド名義では発売していたものの、BIG MUFF という名前と ELECTRO-HARMONIXの表記はなかった。しかし、このCivil warから両方の名前が復活。晴れて、初のロシア製BIGMUFFのとして歴史に名を刻んだのである。

それでは全体写真をどうぞ。

非常に綺麗な個体でした。中には、印刷が薄くなってほぼ一枚の鉄板が貼られてるみたいなものもありますが

こちらはちゃんと残っており、傷の加減も相まって宇宙を感じさせるようでとても気に入ってます。

紛失しがちな電池ボックスの蓋もしっかりと残っており、マジックテープ剥がれも見られません。

ルックスもクールでかっこいいです。

ロシアンマフ期の、印象的な部分として「地雷スイッチ」と称されるこのフットスイッチ。

結構壊れやすいらしく、普通のフットスイッチに換装されている少し可哀想な個体もちらほら。

スイッチャーなどに組み込み、出来るだけ直接踏んでのON OFFを避ける方が賢明だろうか。

もちろん、電池駆動のみです。

それでは中を見ていきたいと思います。

まず、プレートがこのように分かれます。外側からマイナスネジ4本で留めてありました。

なかの基盤にアクセスするには、更にプラスネジを開けてから見ることができます。

外は、マイナスネジなのに内側がプラスネジで止められているのは傘が出ないようにするための工夫なのでしょうか。

私のプレートは経年の劣化によるのものでしょうが、若干変色しており、シャンパンゴールドのような淡い金色の風格が出ております。

このプレートが結構クネクネするので戻すのが大変でした。

プラスネジで留めたまま、上部の方から見た写真です。

既に基盤が見えております。ここら辺はワイルドですね。

ジャックのIN OUT がプラスチック製なのでチープです。

かぱっと開けたのですが、配線が細すぎてほんとに切れてしまうんじゃ無いかとビビり置かなかったです。

束ねられた配線材が彼岸島の邪鬼を思わせる、独特な見た目ですね。

ポット類も当時の軍用のものを採用しており。ミリタリーテイスト満載です。

てっきり缶タイプのKT3102Eトランジスタが搭載されていると思いましたが、比較的後期のモデルになるのでしょうか。

よく見られるTO-92型のトランジスタが載っておりました。品番は削られていたため特定できませんでした。

Civil war も何パターンか配色があり、時期によってブルーの部分がカーキ色になったりします。

このカラーリングがCivil warって感じがしますけどね。

サウンドチェック

それではサウンドチェックです。

以前紹介した、ラムズ期のものと異なったサウンドでこちらの方がローミッドが厚くクリーミーなサウンドですね。

マフにしてはローゲインなのも面白い。Over Driveに通じる感覚があります。

ロシアン系はUSAのものに比べて、ローが出やすい傾向がありますがギターがJaguarだと合わせたときにいい感じになるんですよね。個人的に、MUFFの全段にTS系のOver Driveを入れるのが好きなので、その扱い方でも気持ちよく乗ってくれます。

単体使用時、Gain自体はそこまで高く無いので、12時以降くらいの設定を前提に使ってます。

Toneの効きも独特で、右に回すほどにローが薄くなりハイ成分が強くなり、トライアングル期を彷彿とさせるジリジリとした焦げ付くようなサウンドに。左に回したオープンなサウンドはロー成分がたっぷりなロシアンマフらしさを感じます。

スウィートスポットは決して広くないエフェクターですが、ハマった時の気持ちよさは格別です

Fuzzというエフェクターが再び注目を集めてきている今、Civil war にもスポットライトが当たるときはそう遠く無いと思う。

入手経路

オリジナルに関しては、中古市場で稀に現れることがある。

エレハモから、復刻版としてSovtek Deluxe Big Muff Pi が発売されている。

この機種は試したことがあるが、Civil war だけでなく アーミーグリーン期 の機種とも近いサウンドを

出すことができるので、とても面白いペダルだと思った。USA製のMUFFを一台でまとめたいなら GRAPHIC FUZZ

ロシアンマフ系を一台なら Sovtek Deluxe Big Muff Pi かなと思う。さすが本家。スピリッツは引き継いでいる。



まとめ

ここ数年はロシアンマフブームが来ており(私の中で)

特にCivil war は大ヒットでした。

戦隊モノの途中から仲間に加わるシルバーとかゴールドのキャラクターみたいな

そんな立ち位置だなと勝手に思ってます。

また、アーミーグリーン期・トライアングル期の物も記事にしていきたいですね。

それでは、また!

エフェクターのことを想うと夜も眠れません。 自分の好きな機材を好きなだけ紹介していきます。 何かの参考になれば幸いです。 いつもギターはJaguarを使ってます。 サウンドサンプルも基本的にJaguarです。
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