形のない変幻自在のディストーション
Fluid=流動的な、まだ固まっていない
つかみどころのないような、そんな意味合いをもち
プレイヤーの匙加減により、その形すら持たないような存在。
ディストーションと一概に言っても、その幅は広いし受けての感じ方ではハードオーバードライブなんて言われたりもする。
個人的には、ハードオーバードライブの方が他のペダルとも合わせやすいのでよくチョイスする。
人気ブランドPhantom fxより一つのディストーションの定義として示された【FLUID】
今回はそちらを解剖していきます。Phantom fxについてはこちらの記事へ
仕様・付属品
箱・保証書・ステッカー・巾着袋
本体を除くと、付属品はこのような感じ。他に言うとすれば、ゴム足くらいだが、本体に貼られていたので恐らく元からの仕様かと思われる。
Lepが代理店の頃の物なので保証書が入っていた。巾着袋は可愛いのでこういったグッズは地味に嬉しい。
箱に関しては、前回ご紹介したMOTHERやSabbath fogとは違った箱が使われている。Sabbath fog Mk2などにも同様のデザインの箱が使われていた。
それでは筐体を見ていこう。
全体的に、コッパーカラーが映える一台となっている。
他にも青や、灰色などのFLUIDがあり。私は以前青色のFLUIDを所有していたこともある。その時のサウンドが忘れられず再度買い直した次第だ。200台以上は生産されており完全ハンドメイドである。
特有の印象的なデザイン。
こちらは何でしょうか。植物の蔦のような、何か閉じ込めているような。
もっと悍ましい何かにも見えますね。その人の内心状況よって見え方が変わる
不思議なデザインのようですね。
LEDカラーはオレンジ色。
中の基盤の方を見ていこう。WIMAの赤いそり立つ壁が既に見えておりますね。
裏蓋に描かれていた、ゴーストくんはいなくなってます。寂しい。
整然とされた、コンデンサー類。
電池駆動・9V電源対応です。
WIMAのフィルムコンデンサー・DALEの金属皮膜抵抗・恐らくスプラグ社製の青いタンタルコンデンサー。配線はWEの物だろうか。
LEDクリッピングダイオードによる効果もある。
今では希少なEROのMKC1860ポリカーボネイトフィルムコンデンサーが採用。倍音が豊かなのが特徴的です。
オペアンプは削られておりますが、他の個体でレイセオン社のRC4558Dが使われてる個体がありサウンドの決め手となる部分に間違いはないので近しいサウンド傾向を持つものがピックアップされているのではないかと思います。LEDのクリッピングダイオードの存在もあります。
サウンドチェック
コントロール的には左側から
・Vol.
・TONE
・GAIN
と言ったところだろうか。シンプルな3ノブ構成。
王道的なマーシャル系ディストーションサウンド。と触れ込みがありました。
分離感の良さ、程よくまとまりのあるサウンドで開放弦を多用するようなプレイでもしっかりとそれぞれの弦の存在感を感じられる。ハムより、シングルの方が合っている感じがします。独特の倍音感は、キャパシターによるものなのだろうか。クセになる。LEDクリッピングの歪み感もありガバナー的なサウンドをイメージしていたが、以前持っていた青色筐体のバージョンの方がもっとバリバリとしてマーシャル感もありつつ抜けも抜群であった。ハンドメイドなので多少の傾向はあるだろう。
こちらは、若干ダークなテイスト。そこまで暴れず扱いやすいが落ち着いているサウンド。vol.への追従性もよく、クリーンくらいにまで落とすことが可能。ここを重視して探しているプレイヤーも多いだろうからお勧めできる。SND Redとも似たテイストを感じるディストーションサウンド。大きく分けるとTS系の派生にもなるのだろうか。
GAINの可変幅も広く、抑えればブースター的にも使用可能。
どの機種にも共通してみられる、立ち上がりの速さ・分離感の良さはこのブランドの特徴と言ってもいいだろう。このチューニングは流石の一言。
OCDのように、ディストーションかオーバードライブの範疇か意見は分かれそうではあるが私はディストーション寄りのサウンドと認識している。
入手経路
現在、生産はされていないので、中古市場で出るのを待つしかない。
運が良ければ、半年に一回くらいのペースで見かけることがある。
まとめ
今回は、Phantom fx FLUIDについてまとめました!
青色の筐体のサウンドは未だに残しておけばよかったーと思います。
あまりディストーションには手を出さないのですが、FLUIDに関しては買い直しました。
また、機会があれば他の筐体にも触れたいところです。