全てのファズファンに捧ぐ、歴史の始まり
1st BIG MUFF π 通称 「Triangle」 全てはそこから始まった。
各ノブが三角形に配置されていることから、その名称で親しまれるようになり
今日に至るまで、多くのBIG MUFFユーザーの憧れの的となっている。
ラムズ、シビルウォー、トールフォント、バブルフォント、オペアンプ etc…。
数多くのモデルチェンジがありながらも、そのスピリッツは間違いなく引き継がれてきている。
今回は、正面にスライドスイッチがある2nd ver. と呼ばれる個体 を解剖していきたいと思います。
仕様
付属品は、箱等が本来は付いているが発売から50年近くは経っているので、基本的に無いことが多いのであまり気にしてはいない。もしあったとしたら、コレクターズアイテムとして非常に高価に取引されるだろう。
早速、全体をご覧いただこう。
大きなデザインの特徴としては、三角形の配置されたコントロール部分。
シルバーと黒字で表記された、シックでクールな印象の見た目。カラーバリエーションに富んだ、その後のモデルとは違う趣向がある。
現在では、貴重になって来ている1st Triangle期の個体だが
さらに、初期の個体は
・ON OFF のスライドスイッチが付いておらず、VOLUMEのツマミと兼用
・TONE 表記の部分が FUZZ に となっている
などの違う点も見受けられ判別は容易だろう。極め付けは中の基板が ユニバーサル基板の P to P で仕上げられており、お世辞にも綺麗とは言えないその内部が、生々しい雰囲気を醸し出していた。この個体は2nd ver. になるので、プリント基板へと移行され乱雑なパーツ群も統一感が生まれた。
それでは中を見ていきます。
パーツを外していざ中身へ
歴史を感じます。
Pot は 66年製の物が使われていたので、おそらく70〜71年の個体かと思います。
72年からは、在庫のストック消費が終わりポットナンバーも変わっているので比較的判別が付きやすいそうです。
基板を外してみました。
今では希少なビンテージコンデンサーがぎっしり。高級なザッハトルテの上にデコレーションされてるような感じですね。
至高のトランジスタと名高い フェアチャイルド製 2N5133 が3石 と SPT3607 1石の コンビネーション。
SPT3607の顔が見えづらいですが、、
CTSのDシャフトポット
サウンドチェック
それでは、サウンドチェックです。
コントロール部分で違うのは、SUSTAINの位置でしょうか。
シビルウォー同様、真ん中に歪み成分調整用のツマミが付いております。復刻版では、順序が変わり右から Vol.Tone.Sustain のよく見る仕様になった。
全体的なダークテイストなサウンドで、原音が少し混じっているのでしょうか。芯がありつつも、歪んでいるような感覚。グシャッとしたような潰れた歪みですが、シビルウォーなどのロシアンマフよりはローがスッキリしている印象。スイートスポットは狭めで、個人的にMUFF系で一番扱いが難しいと感じました。
やはり、他のペダル系の補助はあった方が良いかと思います。トランスペアレント系や、TS系はおすすめですね。
古臭く、粒の粗い Fuzzサウンド 。ノイズや、ハイ落ちも最早ご愛嬌にすら思えてきます。
ラムズや、シビルウォーを 使っているギタリストは見かけるんですが、トライアングルをメインで使っているギタリストって見たことない気がしますね。様々、マフ系は試して来ましたが triangle の面白みが少し理解できるようになったのは最近のことで、ずっとまあこんなもんか。みたいな感じでハマってはいませんでしたけど、ラムズやシビルウォーを弾いた上で改めて弾いてみるとちゃんとDNAは受け継がれているのだと感じ、他にはない素朴のようなものがあり好きになりました。
いつかレコーディングとかで使えたらいいなあ。と思い大切にしています。
入手経路
オリジナルは、稀に市場に現れることがあるが高額で取引されている。
数自体も、日本で見るならそう多くはないと思われるので海外サイトなどもチェックした方が良いだろう。
少し前にエレハモから復刻され、本家が作ったこともあり正式に後継機種を名乗れるのは、このモデルのみである。Nanoシリーズのラムズも弾いたことがあるが、美味しいポイントを抑えてありラムズのサウンドはちゃんと感じられると思う。
まとめ
今回は、トライアングルマフをまとめてみました。
系譜をなぞっても、一番扱いが難しい気がします!
まだまだ研究しがいがあるので、いろいろ試してみます!
それでは、また!