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伝説のエフェクターと名高い「CENTAUR」
そのサウンドに迫ろうと様々なペダルメーカーが凌ぎを削り
「クローン」と呼ばれる、数多くのコピーモデルが存在する。
Over Driveというエフェクターを語るにあたり、影響されてこなかったものを探す方が難しいだろう。
聴感でのアナリティクスのみならず、波形でもほぼ元になったCENTAURと同じ値を示すほどの徹底した追及。
圧倒的クオリティを誇り、NOSパーツも惜しげなく使用した1つの完成系。
今回は、Nature Sound VKC 13(Burgundy)を解剖しました。
Nature Sound.については、以前解剖したVRCの記事にて紹介しているのでそちらを参考にしていただきたい。
付属品・仕様
桐の箱、保証書
Nature Sound. といえば、この桐の箱。高級感を漂わせながらも、どこか馴染みのあるようなこの器は日本ならではだろう。
積み重なったこの箱を見ると、随分と所有欲が満たされるものだ。
VKCに関しては、以前から使ってみたいとは思っていたのだが、なかなか見かけることが少なかったことと価格に躊躇していた部分があり、偶然市場に出た時も見送っていた。しかし、日に日に憧れが強くなり購入を決意。買った後悔よりも、今まで買わない選択をしてきたことに後悔をした一台。
VKC=Vintage Klon Centuar の略だと思われる。
それでは、全体をどうぞ。
このデザイン、カラーリング、何処をとっても秀逸な筐体。バーガンディというカラーに身を包んだ妖艶な外観。
近くで見ると
お分かりいただけるだろうか、フレークのような細かいラメが散りばめられている。
下手をすると安っぽく仕上がってしまうのだが、絶妙な加減で上品にまとまっているのは流石だと思いました。
このバーガンディカラーのVKCは2015年のモデルで、翌年の2016年はシルバーの筐体に仕上がっている。リファレンスされたCENTAURは、同じシルバーの初期シリアル13なので、サウンド自体はほぼ同じと言えるだろう。使われているパーツについては今後入手できた際に確認したい。
さらに遡ると、2014年にはゴールドCENTAURのシリアル185をリファレンスした、VKC 185というモデルが存在する。VKCシリーズは、2014年のこのモデルから始まっているのもあり、市場でも滅多に見られないので非常にレアなモデルだ。
その個体についてはまた今度。
LEDは白。写真は、青っぽく見えるがカメラの問題でそう写ってしまっている。
視認性も良く、フットスイッチの位置と反対についているため、しっかりとON・OFFが確認できる。
それでは、裏蓋を開けていきたいと思います。
どどんと、筐体はHAMMOND製。9V電池駆動も可能。
以前ご紹介した、VRCと同じくとても綺麗な配線です。
Nature soundといえばこの配線の美しさも楽しみの一つです。よく見られる、DALEの抵抗も使われていますね。
オペアンプにはTL072CPが使われています。前回ご紹介した、MINOTAURにはTL082CPが使用されていました。この二つは型番は違いますが、中身は同じオペアンプみたいですね。サウンドがスッキリ纏まる印象。
ローノイズで定評があり、ガバナーなどディストーションペダル系のペダルでも定番で使用されています。
サウンドチェック
コントロール類は、CENTAUR同様の仕様になっています。
本家同様、バッファードバイパス採用。初期シリアルのシルバー#13が元になっているということですが
Gain抑え目でもON時のサウンドがリッチになる感じがしますね。むっちりしていてすごく音楽的というか、気持ちよく弾けます。ピッキングの追従性もとても良いので、タッチで遊ぶのが楽しいです。
個人的には、トランスペアレント系に近い透明感を感じます。今のシステムのサウンドをそのままワンランクあげるような感覚。アルペジオなどは立ちますが、コードで弾くとゴンッと塊で出てくる感じです。音の粒立ちが良くなるので、シティポップなどのミュート気味のフレーズとか合います。
セッティングは、Gain11時・Treble1時・Vol.11時で、サウンドを少しキラッとさせて使うのが好きです。
メインのペダルのブースター的に使うか、常時掛けっぱなしで使うのも非常に良いと思います。
このペダルの感覚を覚えると、掛けていない時ちょっと寂しくなりますね。
そして、このノブ。やっぱり名機が多い気がしますね。
MINOTAURの時にも言いましたが、CENTAUR系のペダルはアコースティックのような感覚が付与される感覚があります。
コードストロークでかき鳴らしていると、エアー感がありとても気持ちが良いです。
VKCは、見た目もかなり気に入っているので、踏むだけでテンションが上がります。
ここぞ!という感じではなく、プリ的に使うか、サウンドに物足りなさを感じた時に頼りたい一台ですね。
現在の入手経路
現在、VKCは作られておらず後継機種としてNature Sound.のもう一つのブランド
「Zahnrad」から「ZVKC」と言うモデルが販売されている。
VKCが市場になかなか現れず、再生産を望む声が多かったため、新たに設計し直して生産されたモデル。CENTAURの基盤をこのミニサイズに収めてしまうとは流石の一言に尽きる。
VKCを探すのであれば、いつもながらフリマサイト等を常日頃からチェックする必要があるだろう。
ZVKCは楽器店などでも取り扱いがあるところが多いので、是非試してみていただきたい。
まとめ
今回は、Nature Sound VKC 13(Burgundy)についてまとめてみました!
やっぱり、Nature Sound好きですね。基盤も好きですけど音も好きです。
もっと研究したいと思います!
研究といえば。今後動画を載せるための準備を色々しております。。。
初投稿のTimmyも、サウンドチェックの欄残ったままでもう一年近く経ちますね。
早いものですね。良い音で録れるように頑張ります。
次回もお楽しみに。