傑作モダンヴィンテージサウンド
「モダンヴィンテージ」とは相反する言葉ではあるが
MOD界の雄 ロバート・キーリー氏によりそれを限りなく共存したモデル。
名機ROSSコンプレッサーを踏襲しつつも
古臭さを感じさせない絶妙なチューニング
今回は、傑作Keeley Compressor(❷ノブ)について解剖していこうと思います。
Keeleyとは
2001年に設立。「Keeley Electronics」
ロバート・キーリー氏が主催を務める、エフェクターブランド。ギタリストであれば、一度は聞いたことがあるブランドかと思います。エフェクターMODのパイオニア的存在。他にMODで、Keeleyに並ぶ物があるとすれば「ANALOG.MAN」ですね。この2大ブランドは間違いなく、エフェクターMODを広め現在に至るまで多くのビルダーを刺激してきたと思います。個人的には、「WEED」もここに入るのかと思いますが、最近は少なくなってきましたね。
定番のTS9やBD-2に独自の解釈を加え再構築したものなど、Keeleyのエフェクターは高い人気を持ちプロも愛用者が多いです。現在は、自社オリジナル製品に力を注ぎ定番のMOD品の製造はされていない。
今後、希少価値が上がり高騰していく可能性がある。
付属品・仕様
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箱、説明書、ステッカー、名刺
アメリカのメーカーは、ステッカーが入ってるいることが多いので個人的には嬉しい。説明書は、全て英語でした。こちらは、後期タイプの物になるので、箱は白色。初期型は青色の箱がついていました。
LEDの色は
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青色。Keeleyぽいですね。Keeleyの他のMOD品で青色LEDを使ってるのをよく見かけるのでそんな感じがします。
私の中で、MODといばLEDの色が変わってるそんなイメージがあるのも、それなのかもしれません。
ステージでの視認性を考えた、アーティスト目線な感じにも思えますね。
続いて、各部分を
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この筐体は、状態が良いので大きな傷等もみられません。削り出されたような筐体とメタルコート塗装が工業製品を思わすような無骨なデザインに仕上がっています。初期型は外観がハンドサンディングされたような縞模様が出ているのと、筐体の角がもっと丸みを帯びているのでパッとみた感じでわかると思います。DCジャックも上部からOUTPUT下に付いてるものもありOUTPUT下側に付いているものの方がより初期に近く、旧代理店の「Tahara.inc」のシールが貼られていたら更に初期でレアな物になってきます。音質的にそこまで大きな変化はないと思いますが、初期型に拘って使ってる方も多く見受けられます。
ジャックがスイッチクラフトを採用してあり、カチッとしっかりとしたホールド感があります。トゥルーバイパス仕様。
それでは、裏蓋を開けていきたいと思います。
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ネジを外して。
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どどん
それでは、基盤を見ていきましょう。
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特徴的な、「INPUTトリマー」と「ATTACKトリマー」が付いていますね。後ほど、セッティングの時に解説します。
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安定のトゥルーバイパス仕様。キレーな配線ですね。
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オペアンプは、RCA社製「CA3080E」が搭載されていました。もはや定番モデルで、ビンテージのダイナコンプ等にも使われていたものです。スケール感のある開放感があるのが特徴です。
前回まとめたnature sound.VRC(2014)も参考にしていただければと思います。こちらは、CANタイプの物が使われています。
恐らく、私の持つ81年製ブラックロゴ期ダイナコンプも同じものが搭載されていると思うのですが削られていて詳しく見れないのが残念です。私のダイナコンプは若干ノイズが気になりますが、これにしか出せない音があり、以前、日を挟んでレコーディングした時に新しいコンプを手に入れたのでそのコンプで録音した時に求めてるのはこれじゃないなー。と何が違うんだろうと悩んでいた時に、コンプを元に戻したらハマった経験があるのでこれはこれで手放せないでいます。
今では、コンプレッサーは重要なファクターです。
広告セッティング
それでは、ROSSコンプレッサーについて深く掘り下げていきたいと思います。
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「SUSTAIN」,「LEVEL」の2ノブ構成
印象としては、まずノイズが少ないです。結構コンプレッサーによってはその部分が気になったりするんですが、これはあまり気にならないですね。VRCほども音は太くないですが、低音から高音までバランス良くならせるので他のエフェクターと合わせた時も扱いやすいと思います。艶とハリが出るのでかけっぱなしにしても、「コンプをかけてる感」が感じない。目一杯上げても、パコパコしません。あくまで、コンプレッサーは出音を一定に整える役割なので、音が太くなったりとか余計な成分はいらないという方におすすめです。オールマイティに使えるので、これ一台あればコンプは困らない優秀なコンプレッサーだと思います。
先程、基盤の写真のページでご紹介した、裏のトリムポットでATTACKとINPUTの調節ができるので、ハムバッカーなど高出力のギターを繋いだ時など音が歪まないよう調整できるので使用環境によって対応することもできます。特に弄らなくても十分音がいいので、両方ともセンターに固定して使っています。
SASTAINを気持ち強めにかけると、気持ちいいです。通常のコンプの使い方の他に、最近の曲で多い付点8分ディレイをクリーンで際立てて聴かせたい時にハマると思います。あ、モジュレーションかけるのもアリですね。癖がないので幅広く対応すると思います。
サウンドチェック
準備中
後継機種
後継機種として4ノブタイプの物が発売されています。裏のトリムで調整していたものがノブとなって全面に搭載したモデルですね
そして、2ノブタイプはギターに特化されているようで、ベース等に繋ぐとすぐオーバーロードを起こしクリアなダイナミクスが得られなかったようですが、4ノブになってから様々な楽器に対応できるようになり、より自然なコンプレッション感とローノイズを実現しています。さらに、Proモデルも出ていますね。こちらは5ノブちょっとお値段はお高め。
ギタリストだけではなく、他のプレイヤーにもお勧めします。
使用ギタリスト
このコンプを使っている方は見かけませんでした。同社のカタナブーストはジョンメイヤー氏なども愛用しています。
また、使用している方がいらっしゃれば教えていただければと思います。
現在の入手経路
2ノブは、すでに廃盤となっており入手は中古のみになる。現在でも、デジマートやフリマサイトでよく見かけるので試してもらえたらと思います。
4ノブタイプは、新品でも手に入れることが可能。チェックしてみて欲しい。
まとめ
今回は、Keeley Compressor(2ノブ)をまとめてみました!
家にあるコンプと色々比較したり、裏を開けてみたり楽しかったですね。
あー、サウンドチェックに載せたいなー。。。いい方法を思案中です。
次は、何にしようかな。思案中です!
お楽しみに!