臨場感溢れるスタジオ品質のコンプレッサー
コストパフォーマンスに優れながらも高品位なプロセッサー機器を発売している 「FMR Audio」
多くのプロエンジニアからも支持が厚く、手頃な価格帯なのでアマチュアで活動しているユーザーも使用している。
そういったスタジオ品質で使われる機材を開発しているブランドがペダルタイプを作ったと言うことで注目を集めた
この「A.R.C」と言うモデルは、従来のコンプレッサーペダルと一線を画する素晴らしいサウンドスケールを実現しました。
今回は、「FMR Audio A.R.C」を解剖していきたいと思います。
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付属品・仕様
箱、取扱説明書×2 製品マニュアル書
筐体自体も大きいのでそれに合わせ、箱も大きいサイズになっている。
上部の方にある取扱説明書が日本語訳のものとなっており、下のクイックスタートガイドなるものは英語表記になっている。
LEDは、OFF時が赤色。ON時に緑色が点灯するようになっている。左側の青色のLEDはコンプレッションが強く掛かっていると明るく光る仕様で一眼でわかりやすくなっている。トゥルーバイパス仕様なので、音質の劣化をせずにシグナルパスすることが可能。
それでは全体をご覧ください。
こちらは、初期型の仕様となるメタリックレッドのノブが採用されたモデル。後期になると黒ノブに変わる。
操作性もよく、特に触ることことが多いであろうDriveノブは大きめのサイズが使われているのでライブ中など足で操作することもできるだろう
この一台で、ブースター・コンプレッサー・ダイレクトボックス・スタジオエフェクトの4役をこなすことができ、一台あるだけでステージから自宅まで幅広く活躍することは間違い無いだろう。
元々、同社のPBC−6Aのトーンを基盤に設計されており、それをスタジオ外にも持ち出せるように開発されたのが「 A.R.C」と言うペダルです。回路もオールアナログ回路を採用しており、ビンテージ機器に通した時のような太く、温かみのあるサウンドに仕上がるのでギターリストのみならず、ベーシストからも評価が高いです。
サウンドチェック
それでは、サウンドチェックです。
INPUT OUTPUT の調節のほか、Driveノブのみでコンプレッション感を操作するので直感的な操作が可能でしょう。
非常にピュアで言われなければ掛かっていることがわからない程ナチュラルな音質。ノイズも非常に少なく、DRIVEのノブを上げていくと、倍音感と艶感が加わり、より臨場感あるサウンドに仕上がります。IN PUTの音量調節ができるので、クリーンブースターとしても使用ができ、本来のサウンドからワンランク上にレベルアップしたような素晴らしい効果です。
モダンな機種でありながら、ビンテージ機器を通した時のような太さも兼ね備えており、高品位なスタジオラックの機器とも遜色ないほどのスペックを誇ります。
ギターに繋ぐと、弦一本一本の質感がよりはっきりとした粒立ちで見えるようになり、曇ったりすることなく明瞭な抜けの良いサウンドにブラッシュアップされ、非常に弾きやすく感じました。そこまで、大きな主張があるわけではないですがしっかりと存在感があり、常時かけっぱなしでも全く問題ありませんでした。
ベーシストの足元でよく見かける本機ですが、太く、艶やかな質感はベースでも抜群の相性を誇るでしょう。
ダイナミックレンジの懐の広さには、包まれるかのような安心感があり心地よいサウンドです。
掛かり方的には、Ross系になるのでしょうか。クリアネスなどはこちらの方が上ですが、感覚は以前ご紹介したKeeleyのcompressorとも近しいものがありました。
また、ステージだけでなくDAWとの親和性も高く、ボーカルトラック等に一度本機を通してからコンプ処理を行うとグッと存在感が増し、オケにも馴染むのでおすすめです。
ボードに組み込む際の難点としては、IN OUT のジャックがよくあるペダル類と逆なので、少し工夫が必要なのと電源部分が、200mA なので100mA のパワーサプライからは電源が取れないと言うこと。450mA以上のアダプターや、アイソレートされた500mAから採るのが好ましいと思います。
とにかくコンプ感がバキバキなのが苦手な方はおすすめです。
入手経路
現在、生産はされていないので中古市場に現れるのを待つしかない。
近しいハイエンドと言うことで、Empressとかも良いかと思います。
まとめ
今回はFMR AUDIO A.R.C.(Red)についてまとめてみました!
主に自宅で使うことが私は多いですが、VRCに並んでペダルコンプの基準になっている一台です。
掛けっぱなしで使っても煩く無いので、なんかクセになるペダルですね。
それでは、また!